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淡雪

第10章 想いを遂げる

「でも今せっかく璃子さんのご飯食べてるんだから、録画してあとでゆっくり見ようよ」

僕は何とかはぐらかす。

「あ、そうか。
 録画しておけば何度も見れんもんね」

そう言ってリモコンをテレビにかざした。

ーーあ!マズイ...

「あー、ごめん録画溜め込んでて容量ないかもなぁ」

「え?そんなことないよ。
 昼間確認したし」

ーーマジか...

璃子さんの視線が俺に向けられる。

「なんか隠してる?」

「いや、ほんとに恥ずかしいから見られたくないんだ」

俺は恥ずかしそうに言った。

「そんなことないよ。
 私、坂井くんの演技好きだよ」

璃子さんがにっこり笑う。

ーーうそ?!
  すっごい嬉しいんですけど

思わず顔がほころぶ

ーーイヤイヤ、そうじゃないんだよなぁ

そんなことを考えていたら
目の前に璃子さんの顔

「ね、私また何か忘れてる?」

璃子さんが真剣な表情で俺を見つめる。


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