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淡雪

第13章 愛されること

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数日後

私はJ事務所に呼ばれていた。

「急に呼び出してゴメンね」

いきなりドアを開けて入ってきたその初老の男性は屈託のない笑顔を向けて握手を求めてきた。

その雰囲気に圧倒されて自然に手が延びていた。

その人の後ろには私を値踏みするように見る
老婦の鋭い視線...

「賢夢、最近いいねって思ってたんだよ。
 まさか璃子ちゃんが近くにいたなんてね。

 アイツもスミにおけない」

なんの邪心もない笑顔。

「ずっと体調悪かったんだって?
 うちもP経由でオファー入れてたんだけど

 なるほどね、どうりで出てこないわけだ
 灯台もと暗し だな」

ニヤリと笑う。

「賢夢のこととは別に一度会ってみたかった。

 どんな子なのか興味があってね」

私をジロジロと見つめる。

「you かわいいね。
 うち女の子はやってないけど
 デビューしたら人気出るよ」

「いえ、興味がないので...」

私はやっと言葉を発した。



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