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淡雪

第13章 愛されること

「でも、まだ仕事は...」

「うん、璃子ちゃんが仕事復帰したらの話。

 約束ね」

そう言って小指をたてる。

「あ、でもね

 うちのいたいけな少年たちを虜にしちゃダメよ」

ニヤリと笑った。

「気をつけます」

私はうつ向いて答えるしかなかった。

言ってみればいまの状況もそれに近い...

「璃子ちゃん、賢夢から聞いたけど

 高校時代に知り合ったんだって?」

「はい。

 坂井くんには危ないところを助けて貰いました」

Jさんは私に人差し指を向けて

「いいシュチュエーションじゃないか。

 王子様とヒロインだね♪

 それだ」

Jさんはマネージャーさんを見た。

「マスコミにリークさせて。

 高校球児は本物のHEROだったって。

 その時の彼女をいまも大事にしてる」

「でも、女性の影は」

驚いたキャシーが口を挟む。

「いいんだよ
 
 賢夢はいまいち売りが弱いから

 一途な男

 これでいこう」

マネージャーが頷いた。




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