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淡雪

第14章 リーク

「これからどうなるの?」

私は坂井くんに困惑の表情を向ける。

「わからない」

坂井くんも戸惑っている。

「何も知らされなかったの?」

「うん...」

その時坂井くんの携帯が鳴った。

「はい、坂井です。

 あ、はい 見ました。

 僕はどうすれば...

 わかりました。

 今から行きます」

坂井くんは電話を切って私を見た。

「事務所へ行ってくる」

そういうとそっとカーテンを開けて階下を見た。

「マスコミは...

 来てない」

そう呟くと私を見つめた。

「きっと事務所が自宅取材はNG をいれたんだろうな。
 大丈夫
 璃子さんのことは俺が守るから」

そう言って微笑むと私を抱き締めた。


ーーJさんはどういうつもりなんだろう...

私はこの先の不安に襲われ

ギュッと坂井くんを抱き締め返した。

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