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淡雪

第16章 崩壊

車にもどり
携帯電話を手にする。


「キャシーさんいますか?」


事務所にかけていた。


しばらくして電話に出たキャシーさん


「なんの用?」


冷たい言い方


「お話が。

 これから事務所にいきます」


答えを待たずに電話を切った。


事務所に着くとまっすぐに役員フロアを目指す。


専務室をノックする。


中から秘書が出てきて
黙って僕を通してくれた。


「賢夢、随分失礼な電話じゃない?」


キャシーさんはゆったりとソファーに座り
タバコの煙を燻らす。


「失礼しました。

 どうしてもキャシーさんにお話があったので」


僕は進められた向かい側のソファーに座った。



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