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淡雪

第17章 誓約

僕は駐車場へと降りた。


事務所に行くべきか

璃子さんの病院へ説明をしに行くべきか...。


車に乗りエンジンもかけずにボンヤリしていたら
窓をノックする音
田村くんだった。

慌てて扉を開ける。


「どうしたんですか?」


田村くんは助手席に座った。

そして僕を見つめて

「嵌められたか?」

と言った。


「......  」


なにも言葉が出てこない。

どこから説明すればいいのかもわからない...


「璃子ちゃんが心配して連絡してきた。

 お前の携帯繋がらないって...」


??


手にしていた携帯を見ると
バッテリーが切れていた。


「バッテリーが...」


「なんだよ心配させやがって」


田村くんは僕の頭を小突く。


「璃子さんは なんて?」


僕は田村くんに聞いていた。


「責任を感じてるかもしれないから

 そんな心配いらないって

 伝えてほしいって」


田村くんは僕を心配そうに見つめる。


「そう...ですか...」


僕はハンドルに額を預けた。


「田村くん...


 情けないです。


 田村くんにあんな啖呵切っておきながら...」


僕はどうしていいか分からず小さな声で呟いた。




 

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