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淡雪

第3章 魔性の彼女

数分後メイクを手早く済ませてスタジオへ戻ると皆が僕を一瞬見つめる視線に気が付いた。


ーー何だろう。

  やっぱり遅れて怒っているのかな?


コツコツとヒールを鳴らして松下さんが近付いてきた。


「さっきとはまるで別人ね」


僕に意味深な眼差しを向ける。


ーー???


「よし!はじめるぞ」


監督さんが空気を締めるように合図を出した。

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