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淡雪

第17章 誓約

「賢夢、待ってたよ」


社長室では満面の笑みのJさんと

愛想笑いのキャシーさんが待っていた。



「どういうことか 説明してください」


僕は二人の前に座り

無表情にいい放った。


「you 何をいってるんだ?

 youが結婚したいって言ったんだろ?」


Jさんは驚いた顔をしている。



ーー狸め


僕は白けた目でJさんを見る。



「キャシーさん

 僕は璃子さんと別れると言いましたよね」


キャシーさんに視線を移した。


険しい表情になったキャシーさん。


「璃子と別れることは許さないわ」


低く冷たい声だった。


「だからって

 なんで結婚したことになったんですか?」


「それは婚姻届を出したからよ」


キャシーさんは感情なく言った。



「え...?!」



もしかしたらとは思っていたが



そんなこと現実的に許されるわけがない。




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