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淡雪

第18章 結婚の波紋

車に戻りエンジンをかけた。

入籍記念

どこか雰囲気のよい店でも予約しようかと思ったけど、恋人同士ではない。


僕は実家に車をつけた。


「今日から

 坂井 璃子だから」


そう言うと璃子さんはちょっと恥ずかしそうに俯いて


「そうだね」


と柔らかい表情で僕を見つめた。


僕たちが車を降りるより早く
母が家から出てきた。


「璃子ちゃん!

 待ってたのよ!!」


母は助手席のドアを開けんばかりに興奮している。


「賢夢!早くしなさい」


「わかった。

 いまいくから」


僕たちは車を降りて玄関へと向かった。


「璃子ちゃん

 お嫁さんになってくれたのね!!」


母は璃子さんの手をとって本当に嬉しそうだ。


そして僕をみて


「よくやった!」
と言わんばかりに頷いた。


ーーまったく...


でも母がこんなに喜んでくれると安心する。


璃子さんは母に手を引かれリビングへ入っていった。



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