淡雪
第18章 結婚の波紋
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璃子さんがなかなかトイレから帰ってこないから
心配になって様子を見に来た。
「もう、父さん飲ませすぎだよ」
僕はブツブツ言いながら廊下へ出た。
ーー兄さん?
僕は兄が璃子さんの腕を取り洗面所へ引き入れるのを目撃してしまった。
ーーなんだよ
どういうことだよ
暫くして
「ごめん」
という言葉が聞こえて兄が出てきた。
兄はそのまま階段を登り部屋へと消えた。
洗面所から聞こえる水音。
覗くと璃子さんが顔を洗っていた。
「はい」
手渡すと鏡越しに僕を見て
璃子さんはビクンと震えた。
「飲みすぎた?」
僕は明るく声をかける。
「うん...
楽しくてつい」
璃子さんも鏡越しに笑った。
ーー兄さんに何されたの?
聞きたかったけど
怖くて聞けない...
聞いてしまったら
きっと許せなくなる。
知らない方がいいことは
たぷん ある。
璃子さんがなかなかトイレから帰ってこないから
心配になって様子を見に来た。
「もう、父さん飲ませすぎだよ」
僕はブツブツ言いながら廊下へ出た。
ーー兄さん?
僕は兄が璃子さんの腕を取り洗面所へ引き入れるのを目撃してしまった。
ーーなんだよ
どういうことだよ
暫くして
「ごめん」
という言葉が聞こえて兄が出てきた。
兄はそのまま階段を登り部屋へと消えた。
洗面所から聞こえる水音。
覗くと璃子さんが顔を洗っていた。
「はい」
手渡すと鏡越しに僕を見て
璃子さんはビクンと震えた。
「飲みすぎた?」
僕は明るく声をかける。
「うん...
楽しくてつい」
璃子さんも鏡越しに笑った。
ーー兄さんに何されたの?
聞きたかったけど
怖くて聞けない...
聞いてしまったら
きっと許せなくなる。
知らない方がいいことは
たぷん ある。