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淡雪

第19章 危険なガーディアン

俺の前で急停車する車。

璃子のふぅーっと息を吐く様が聞こえてくるようだ。

「お待たせしました」

運転席から慌てて出てくる璃子。

「そんなに待ってねぇよ」

なんか慌ててるのが可愛くて璃子の頭を撫でた。

不思議そうに俺を見上げる璃子。

「トランクに入る?」

目の前のコンパクトカーを見てスーツケースを指差した。

「後部座席ですね」

小さなトランクには入らないと見て後部座席のドアを開ける。シートの上には先客の箱が一杯。璃子が慌てて端に寄せる。

「これなに?」

「化粧品のサンプルです」

「こんなに?!」

「ああ...一応プランド持ってるので
 確認というか、まあそんなとこです」

「また初耳なんだけど...」

俺は横目で璃子を睨む。

「あれ?言ってませんでした?」

璃子はケロッと答える。

「聞いてません」

俺はスーツケースをのせると助手席に座った。

「なんか、いろいろ聞くことがあるみたいだな」

シートベルトをした璃子は不思議そうに首をかしげた。

俺は大きく息を吐いた。


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