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淡雪

第19章 危険なガーディアン

携帯の喚きたてるような着信の嵐に俺はようやく携帯に手を伸ばした。

「はい...」

日本語でも英語でも相手によってどちらとも取れる挨拶。

「田村くん、レセプションパーティー忘れてる?」

マネージャーだった。

「...何時?」

「6時だよ」

…どんだけ寝てたんだ?!

「ごめん、時差ボケ」

「準備してすぐ降りてきて」

「ああ...1時間くれ」

「ちょっと!」

「...どうせどのパーティーも深夜までやってんだろ?少し遅れたってどこかのパーティーに行ってたと思われるよ」

「... とにかく急いで」

俺は携帯を切りベッドから降りた。

さすがにもう足のふらつきはない。

見下ろすと璃子はまだ目を閉じたまま...腰にブランケットが掛かっているだけでそのうつ伏せた姿は...

白い肩に唇を落とした。


見つめているとまた抱きたくなってしまう。

もう一度だけ唇を落としてバスルームに向かった。





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