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淡雪

第19章 危険なガーディアン

俺を見たマネージャーが息を飲む

「...どうしたの 田村くん?」

「あ?」

俺は面倒臭げにマネージャーを見る

「いっ いや なんか凄いオーラだね」

「は?

 ちょっと な」

まさか、璃子との関係なんて言えるわけない。

「あ、急ごうか」

マネージャーが慌ててロビーをでてベルボーイに車を頼んでいる。

ちらりと通りに目をやる。
大渋滞...

「なあ、会場までどれくらい?」

「確か2ブロック先だったと」

「だったら歩いていかねぇ?
 この渋滞じゃ歩いた方がはえーよ」

「や、でも...
 レッドカーペットに歩いて登場出来ないでしょ」

困惑するマネージャー

「でも監督たちはもう会場入りしてんだろ?
 なら、尚更急いで行かないとヤバイだろ」

俺はマネージャーの返事を待たず歩き出した。

ポケットに手を突っ込み前を睨み据えるように歩いていく。そうでもしなければ余計な考えが頭に浮かんできてしまうから...。

なぜか俺の歩く道が自然と出来る。

歩道がまるでレッドカーペットのように人々が道を開けてくれる。

不思議な感覚を覚えながら気付くと会場に着いていた。





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