淡雪
第19章 危険なガーディアン
会場内では上映に先駆けてパーティーが開かれていた。
配給会社と思われる人と監督ははち切れんばかりの笑顔で談笑している。
「遅れてすみませんでした」
監督の背中に声をかける。
振り向いた監督は一瞬言葉を飲み込んで
「いや、急な話で悪かったよ。
来てくれて助かった」
と言って俺の背中を押して談笑相手に俺を紹介した。
笑顔で握手を
と思ったのになぜか笑顔が作れない...
いつもやっていること
口角を上げて頬に力を入れる
それが...出来ない...
俺は笑うのを諦め口角だけを少し上げて
フッと笑った。
握手をした相手が少し驚いた表情を見せたが
俺の無愛想なせいだろうと流すことにした。
上映案内のアナウンスが流れ人波がどっと会場へ流れていく。
俺はシャンパンを片手に監督と慌ててやってきた主演の俳優と女優と談笑していた。
「なんか...田村
雰囲気変わったな」
主演俳優の藤本孝哉に見つめられる。
「そうですか?」
俺は首をかしげる。
「やっばりそう思うか?
さっき見たときちょっとビックリした」
監督も同調する。
「凄くセクシーな雰囲気でドキドキしたわ」
主演女優の東堂真樹にもそう言われ
俺は薄く笑った。
アテンドが俺たちに会場入りを促す。
近くにいたボーイにグラスを預け
俺たちは拍手の渦の中へ足を踏み入れた。
配給会社と思われる人と監督ははち切れんばかりの笑顔で談笑している。
「遅れてすみませんでした」
監督の背中に声をかける。
振り向いた監督は一瞬言葉を飲み込んで
「いや、急な話で悪かったよ。
来てくれて助かった」
と言って俺の背中を押して談笑相手に俺を紹介した。
笑顔で握手を
と思ったのになぜか笑顔が作れない...
いつもやっていること
口角を上げて頬に力を入れる
それが...出来ない...
俺は笑うのを諦め口角だけを少し上げて
フッと笑った。
握手をした相手が少し驚いた表情を見せたが
俺の無愛想なせいだろうと流すことにした。
上映案内のアナウンスが流れ人波がどっと会場へ流れていく。
俺はシャンパンを片手に監督と慌ててやってきた主演の俳優と女優と談笑していた。
「なんか...田村
雰囲気変わったな」
主演俳優の藤本孝哉に見つめられる。
「そうですか?」
俺は首をかしげる。
「やっばりそう思うか?
さっき見たときちょっとビックリした」
監督も同調する。
「凄くセクシーな雰囲気でドキドキしたわ」
主演女優の東堂真樹にもそう言われ
俺は薄く笑った。
アテンドが俺たちに会場入りを促す。
近くにいたボーイにグラスを預け
俺たちは拍手の渦の中へ足を踏み入れた。