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淡雪

第19章 危険なガーディアン

「行くぞ」

驚いた璃子が俺を見つめる。

「田村くん!
 ...まさか同じ部屋 じゃないよね」

声を低くしたマネージャーが俺を見上げる。


「同じ部屋だよ」

俺は平然と答えた。
マネージャーは目を見開く。

「それは不味いよ。
 日本のマスコミだってたくさん来てるんだから」
周りをキョロキョロする

「でもスイートだからベッドルーム別だし
 支度するにも手っ取り早いじゃん」

平然と答える俺にマネージャーが眉間にシワを寄せる。

「だからって...」

「効率だよ 効率」

マネージャーの言葉を軽く流すと

「賢夢に何て言うんだよ」

マネージャーは困った顔をする。

「そのまま言えばいい。
 璃子を俺に託したのはアイツだ」


俺は璃子の手を引いてラウンジを出た。



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