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淡雪

第22章 淡雪

俺は璃子さんの病室の扉を開けた。

あの時の絶望と同じ...
いやあの時はもう少し希望があった

「うヴグゥ アアアアアアッッッッッツ」

突然璃子さんの叫び声
こんな声聞いたことがない
暴れだす璃子さん

俺は慌ててナースコールを押す。

廊下を駆けてくるナース

ベッドで暴れる璃子さんを見るなり
そばにあった紐で拘束した。
すぐに医師もやって来る。
暴れる璃子さんの腕を押さえつけて注射を打つ。

「邪魔だ、帰ってくれ」

医師の声に怒りが含まれていた。

俺は呆然と立ち尽くす。

「聞こえないのか!
 帰れ!」

ナースに病室から追い出され
扉はピシャリと閉められた。




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