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淡雪

第22章 淡雪

俺は何もできずマンションへと戻った。

キッチンには璃子さんが作ってくれた僕の夕食。
今日はビーフシチュー

涙が止まらない。
何をやっていたんだ...

今度こそ本当に彼女を失ってしまう


誰かに連絡をしなければ...

誰に?
家族?
母にも子供は望むなと言われていた。
母は璃子さんの母親の苦しみを見ていたから。
璃子さんの母親が亡くなるのを見ていたから。


今度こそ本当に彼女を失う


涙だけが溢れてくる。


璃子さん...
璃子さん
璃子さん!


ごめん
こんな俺で

ごめん。






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