テキストサイズ

淡雪

第5章 槇 璃子

「あんまりにも綺麗で桜の妖精かと思った」


「...」


「槇さん そんな無防備だと襲っちゃうよ」


なんて笑ってる...

いくらアイドルでもドン引きしてしまう...


「そんなにビックリした顔しなくても」


と私の顔を覗きこむ


「ビックリするでしょ

 ふつう... 」


なんとか言葉を絞り出す。


「隣いい?」


「どうぞ。

 撮影 ないんですか?」


私の横に座って足を投げ出す。
そこはアイドル、何をやっても絵になる。


「あー、前のシーンが押してて

 テイク積み重ねてるよ」

そういいながらゴロリと横になって全身で伸びをしてる。


「そうですか。誰のシーンなんですか?」


「あー 気持ちいいね♪

 ひとりでこんないいところで休憩なんて槇さん、ずるいな」


あの、質問に答えてくださいよ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ