淡雪
第6章 坂井 賢夢
あの日医務室から運ばれる君を見た。
渡部さんとマネージャーさんが抱きかかえ
車に乗せようとしていた。
「どうしたんですか?」
僕は渡部さんに走りよった。
「槇ちゃん具合悪くて倒れちゃったんだ。
これから病院に連れていくよ」
彼女の顔を見るとぐったりとしていて
疲労の濃さが伺えた。
桜の木の下で儚げに目を閉じていた彼女...
「僕もいきます!」
思わず口走っていた。
「大丈夫だよ。
槇ちゃんから掛かり付けの病院は聞いているし
君もまだ仕事が残っているだろ?」
渡部さんはやんわりとしっかり断ってきた
それが心に引っ掛かった。
...なにかある
「いえ、僕の撮影は終わりましたし
今日はこれで終わりです」
僕の強い目に渡部さんは少し困惑の表情を見せた。
「ん...あまり大事にしてほしくないからと
槇ちゃんに頼まれてね」
「そうですか...」
少し考えた渡部さんは
「後で病院を教えるから」
といって後部座席に乗り込み槇さんを抱き抱えるように座った。
!!!
渡部さんとマネージャーさんが抱きかかえ
車に乗せようとしていた。
「どうしたんですか?」
僕は渡部さんに走りよった。
「槇ちゃん具合悪くて倒れちゃったんだ。
これから病院に連れていくよ」
彼女の顔を見るとぐったりとしていて
疲労の濃さが伺えた。
桜の木の下で儚げに目を閉じていた彼女...
「僕もいきます!」
思わず口走っていた。
「大丈夫だよ。
槇ちゃんから掛かり付けの病院は聞いているし
君もまだ仕事が残っているだろ?」
渡部さんはやんわりとしっかり断ってきた
それが心に引っ掛かった。
...なにかある
「いえ、僕の撮影は終わりましたし
今日はこれで終わりです」
僕の強い目に渡部さんは少し困惑の表情を見せた。
「ん...あまり大事にしてほしくないからと
槇ちゃんに頼まれてね」
「そうですか...」
少し考えた渡部さんは
「後で病院を教えるから」
といって後部座席に乗り込み槇さんを抱き抱えるように座った。
!!!