淡雪
第6章 坂井 賢夢
彼女の病室へ入ると医師が診察していた。
扉を開ける音に気付いて振り向く。
「君か。毎日熱心だな」
医師は耳にかけていた聴診器を外しながら話しかけてきた。
「彼女の容態は?」
「まあ、そろそろ起きる頃だろう」
「起きる?」
「ああ。彼女は寝ているだけだ」
「寝ているだけ?」
俺の言葉はオウム返しだ。
「彼女の病気は原因不明」
「原因不明?」
「ああ。彼女は強い力を使うとそれを補充するように長い眠りにつく。
6年前は確か半年寝ていたな」
「半年?!」
俺は愕然とした...。
「一種の特殊能力とでも言うのかな。分からないことだらけだ。だから研究している」
ああ、それでここなのか。
「君は相当彼女に惚れてるようだな」
医師がニヤリと俺を見る
「......」
「悪いことは言わん。やめとけ」
「どうしてですか?」
「君は彼女が好きなのではなく
彼女の居心地のよさが好きなんだろ。
それは彼女の寿命を縮めることになる」
え?
彼女の寿命を縮める?
扉を開ける音に気付いて振り向く。
「君か。毎日熱心だな」
医師は耳にかけていた聴診器を外しながら話しかけてきた。
「彼女の容態は?」
「まあ、そろそろ起きる頃だろう」
「起きる?」
「ああ。彼女は寝ているだけだ」
「寝ているだけ?」
俺の言葉はオウム返しだ。
「彼女の病気は原因不明」
「原因不明?」
「ああ。彼女は強い力を使うとそれを補充するように長い眠りにつく。
6年前は確か半年寝ていたな」
「半年?!」
俺は愕然とした...。
「一種の特殊能力とでも言うのかな。分からないことだらけだ。だから研究している」
ああ、それでここなのか。
「君は相当彼女に惚れてるようだな」
医師がニヤリと俺を見る
「......」
「悪いことは言わん。やめとけ」
「どうしてですか?」
「君は彼女が好きなのではなく
彼女の居心地のよさが好きなんだろ。
それは彼女の寿命を縮めることになる」
え?
彼女の寿命を縮める?