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淡雪

第6章 坂井 賢夢

男達に腕を押さえられ

肘を踏みつけられる


『いってぇぇぇぇ』

『お前甲子園目指してるんだろ。

 話題のイケメンピッチャーくん!』

そう言って踏みつけた肘を蹴りあげられた。

『うっ...』

『なあ、神様って公平じゃねぇよな』

そういって胸ポケットからナイフを出した

『やめてぇぇぇぇぇ』

女子高生の叫び声


ーーなんだよ、逃げられなかったのかよ。

  俺のやったこと意味ねぇじゃん。

なぜか目の前にちらつくナイフを見ながら冷静に思った。


『やめろ!!!!!』

友達の声

ーーお前も捕まってんのか...
  俺たちカッコ悪いな。


そう思ったとき俺の肘に
ナイフがグサリと刺さった...

『う゛ぐぅぅ

 ぎゃぁぁぁぁあ』

あまりの痛みにおかしくなりそうだった。

俺の腕からは血が吹き出した

『やっ やべえよ』

俺の腕を押さえていた男が俺の血しぶきに怯え腕を離した。

遠くにサイレンの音...

『やべえっ 逃げるぞ!』

男たちは慌ててその場を走り去った。

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