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淡雪

第7章 アイドルの世界

『いまJさんが口説いている坂井くん』


酒井さんは僕をstampに紹介した。

シャワーを浴びてバスローブ姿のメンバーが振り向く。


『あれ?!坂井じゃん』


メンバーの野球好きな中尾くんが目ざとく声をかけてくれる。


『だれ?知ってるの?』


板垣くんがとぼけた声で聞く。


『いま注目の高校球児だよ。

 お前ら知らねえーの?』


『そういえば、見たことあるな』

田村くんが俺に近づきマジマジ顔を見る


『なんでここにいるの?

 プロからすげーオファーきてんじゃん。

 才能あるんだから野球やんなよ』

中尾くんが俺にむかって笑顔を向ける。


『それがねプロにはならないらしいんだ。

 その噂を聞いたJさんがすぐに連絡したんだよ』


酒井さんが説明してくれる。


『え?そうなの?

 もったいないな。
 俺だったら絶対プロになるのに...』

そう言って中尾くんは着替えをはじめた。




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