姫恋
第2章 ☆出会い
「んーッと、どっから説明したらいいのかな?」
「全部です」
「だよね。俺の名前は遥聖。で、ここは俺の家」
遥聖…だからハルか。
なるほど…。
いやいや納得してどうする。
「助けてもらったみたいで、ありがとうございました」
「昨日の記憶はあるの?」
「…いえ」
「じゃぁ、ここに来てからの記憶もないんだ」
…は?
「え゛!?!?」
まさか!?
お酒の勢いでヤッちゃったっていうパターンの『まさか』なのか!?
洋服着てたから大丈夫かと思ったのに甘かったとは…
「昨日は激しかったなぁ。君、お酒飲むとスゴイんだね」
おしまいだ。
クリスマス(自分の誕生日)の夜に彼氏にフラれて、ワインで泥酔し、どこの誰かも知らない男と一晩過ごしちゃうなんて…
女として
一番やっちゃマズイ事じゃん。
成人して早3年…
一生の不覚じゃないだろうか。