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齧りかけの林檎

第6章 ● 君の名前 ♂side




小さな手を握りながら、幸せに浸っていた。



女の子と手を繋いでいるところなんて見れば、普通その女の子が彼女だと思うのは当然だろう。








「あの、歩くんっ?ちょ、ちょっと待って。

 さすがに疲れた」









名前を呼ばれて、すごく嬉しかった。






ハァハァと肩で息をする彼女を見て、走る速度をゆるめた。




「ごめん、急に走ったりとかして」








おれよりもだいぶ背の低い彼女を見つめて、謝った。




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