テキストサイズ

齧りかけの林檎

第11章 ● 君とお鍋 ♀side




「もしもし?歩くん?」




声が少し、上擦ってしまった気がする。




「もしもし?」




反応がない。




「もしもーし?」




本屋の中で話しているから、あまり大きな声は出せない。



聞こえてないとか?




しばらくすると、歩くんの声が聞こえた。




「あっ、ゆりさんこんばんは。

 今大丈夫ですか?」



「うん、ちょっと待ってね。

 外出るから」





本屋の中では、

そのまま喋っているのは迷惑になると思い

手に持っていた雑誌は置いて、

本屋の外に出た。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ