齧りかけの林檎
第2章 ● 真っ赤な君 ♂side
おれは部活や、遊ぶことばかりしていて
学校の勉強なんて全然してなかった。
なんの部活かって?
バレー部!
中学からずーっとバレー部。
そんなおれだから
夏の期末テストでかなり低い点数を取ってしまった。
さすがにオカンに怒られて、
あんたこのままだったらお小遣いナシにするからね!って
めちゃめちゃコワイ顔で怒鳴られた・・・
鬼婆マジ恐ろしい・・・
待って!今の秘密ね!
オカンにこんなこと言ってるの知られたら
まじでお小遣いなくなる。
この気持ちも、ずっと秘密にしておこうと思ってたんだ。
ダチと図書館に勉強しに行った日に、
出会ってしまった。
窓際で、楽しそうに本を読んでいる彼女に。