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齧りかけの林檎

第11章 ● 君とお鍋 ♀side




でもわたしの部屋には

暖房器具がない。




いつもモコモコの部屋着を着て、

小さなカーペットの上で

ひざ掛けをかけて、

本を読んでいるのが常だった。




そのことを歩くんに言うと



「でもお鍋食べればあったかくなるよ」



と言ってくれた。




別にわたしはひざ掛けもカーペットなくてもいいし、

歩くんに使ってもらおう。




「すぐ行くから!今すぐ!」


「ありがとう、待ってるね」




また今日も

歩くんに、逢える。








【第11章 君とお鍋 ♀side END】

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