齧りかけの林檎
第12章 ● 君とお鍋 ♂side
おれはパンツの後ろポケットから
スマホを取り出すと、
時間を確認した。
21:36
このままずっと、ここに居たいが
明日も朝早くから部活がある。
午前中だけだから、
少しくらい寝なくたって大丈夫だけど・・・。
初めて家に来て、
つきあっていない女性の部屋にずっと居るって、
それだめだろ。
とりあえず、抱きしめられたままだと動きがとれない。
彼女の腕をゆっくりと剥がすと、
カーペットの上に寝かせ
近くにあったひざ掛けを
広げて、体に掛けてあげた。