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齧りかけの林檎

第12章 ● 君とお鍋 ♂side




アルコールのせいで

赤くなった頬を撫でながら、

さっき彼女の言った言葉を

思い出していた。




『置いていかないで・・・』





過去になにがあったのかは

わからないけれど、

背負っている荷物があるのなら、

一緒に背負ってあげたい。






おれは立ち上がると、

リビングから隣の部屋に続くドアを開けた。




勝手に開けてはいけないと思ったけれど、

あのまま寝かせておいたら

風邪をひかせてしまうだろう。




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