齧りかけの林檎
第14章 ● 君の答え ♀side
「ゆりさんの抱えてるものとか、
過去のこととか、
いつか話してくれたら、
それでいいから」
彼は、
わたしなんかより全然、
大人だーーーーー。
ただ泣きじゃくるだけで
大事なことはなにも言えないわたしなんかより、
ずっと大人だ。
もしかしたら
わたしの気にしていることなんて
彼にとったら
なんでもないことなのかもしれない。
ただわたしが、
弱かっただけなのかもしれない。
「いつか、聞いてくれる?
わたしのこわいことの話」
【第14章 君の答え ♀side END】