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齧りかけの林檎

第2章 ● 真っ赤な君 ♂side




「あ、あの・・・!!!

 あの、おれ・・・!」








言いたいことなんて決まっていない。






言いたいことなんてありすぎる。








「う、うん。

 とりあえず起きよう?

 服濡れちゃうし、ほら」








彼女は立ち上がり、

おれの手を少しだけ引っ張った。

















繋いだ手から体温が伝わって、

今までにない心臓のドキドキに困惑しながら

彼女の瞳から目が離せなかった。










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