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祠の鬼

第3章 当日、裏切り

腑に落ちないまま、ありさは深理と教室まで一緒に行った。



教室に入ると、沙夜が駆け寄る。



「おはよ!あれ、雨野くんも一緒だったんだ〜」

「うん。途中で会ったんだ」

「そっかあ。今日の放課後楽しみだね〜なんか、胆試しみたい」

「南田さん張り切ってるね」

「だって、学生の醍醐味じゃない」



笑いながら話す沙夜と深理を横目で見ながら、ありさはさっきの事をぼんやり考えていた。



一体わたしはどうしちゃったの……?



不安でいっぱいになり、思わず廊下を飛び出した。



もう、どうしたらいいかわからない……!



誰か……助けて!



その時、聞き覚えのある声がした。



「ありさ?」

「……あ」

「どうした?顔色悪いけど……」

「……助けて」

「おい!?」



安堵からか、そのまま気を失ってしまった。



ありさは遠くの方で響の声を聞いた――必死で名前を呼ぶ声を……



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