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祠の鬼

第7章 空白を埋めるもの

結局バタバタして家を出たのは、約束の時間を過ぎてからだった。



ありさに電話をする。



「ごめん!今そっちに向かって走ってるところ。ありさは?」

「えーと……ごめんね、待ち合わせの場所にもう着いてるの」



何故かありさが申し訳なさそうに謝る。



「……いや、悪いの俺だし。できるだけ早く向かうから!」



そう言って、響は電話を切った。



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