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祠の鬼

第7章 空白を埋めるもの

学園に着くと、真昼にも関わらず鬼楓学園は相変わらず薄暗い。



いつも見慣れていたはずの光景は、今では異質なものとしてしか映らない。



門は当然閉まっており、普通の門より高く作られたこの門を、男である響でさえも越える事はできない。



「ありさこっちだ」

「え?」

「俺の、勘」



――俺は、知ってる



抜け道なんて、知らないはずなのに。



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