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祠の鬼

第7章 空白を埋めるもの

門から離れ小道を少し歩いたところの茂みで立ち止まる。



いつも見慣れた、普通なら通り過ぎてしまうような景色。



「ここを潜れば、学園の敷地内に入れる、みたいだ」

「うん……」



ありさは心配そうな顔をしながらも頷き、響の後に続く。



茂みを抜けた先にあったのは錆びた鳥居。



「え……鳥居?」



まさか学園の敷地内に鳥居があるとは思わず、ありさが不思議そうに首を傾げた。



「一応、写メ撮っておいた方がいいかもな」

「うん……」



ありさは慌ててカバンの中から携帯を取り出し、鳥居の写メを撮る。



ありさも響も私服ではなく、律儀に制服を着ている。



学園=制服という認識のせいかもしれないが。



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