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アイドル様の、ホントのお顔

第3章 ~REN~

「どうやら、あなたは…RENにとって特別な存在のようですね。」

「に、しさ…」

背筋が凍るような視線。

震える声で、西さんの名前を呼んだ時だった。

「おい。 遼馬。」

「!!」

あいつに、名前を呼ばれたのは。

「ちょっと、こっちに来い。」

「は?」

衣装を着替えたあいつは、そう言って俺を手招きしてきた。

「なんで?」

「いいから、さっさとしろ。」

「??」

不思議に思いながらも、あいつの指示に従う。

「服脱げ。」

「…は!?」

衣装替えのためのスペースに入ると、急にそんな指示をしてきたあいつ。

意味が理解できずに固まっていると、蓮は俺の服に手をかけてきた。

「ちょっ…!!」

「もたもたすんな。 時間もったいないだろ。」

いや、意味わかんないし。

なんで俺が服脱ぐ必要があるんだよ。

「では…こちらをお願いします。」

「え?」

結局パンツ一枚にされ、衣装係さんに渡されたのは、高そうなジーンズと白いワイシャツ。

「ほら、早く着ろよ。」

「は? え?」

なんだこれ? どういうこと?

「次の仕事があんだよ。 早くしろ。」

「………??」

訳も分からず、言われるまま渡された服を着る。

「来い。」

「ちょっ…!?」

着替え終わると、あいつに手を引かれ、スタジオに引っ張り出された。

「おおー。 結構いい感じだね~。」

「でしょ?」

カメラマンさんは俺を見て、満足気に頷いている。

…どういうことですか?

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