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アイドル様の、ホントのお顔

第3章 ~REN~

「俺、最新作持ってるから、家から持ってきてやろうか?
そしたら、二人で遊べるし。」

とにかく、人に攻略教えるだけって暇なんだよ。

どうせこの場にいないといけないなら、一緒にやる方がいい。

「じゃあ…頼む。」

「わかった。 明日取りに行ってくるから。」

なんて言っているが、実際、明日連れまわされないようにするための口実である。

「あぁ。」

はぁ…とりあえず、これで明日連れまわされることはないだろう。

「あ、そこ左。」

「ん。」

この時の俺は、まさかあんなことが起こるなんて、想像もしてなかった。

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「はよー、遼馬。」

「はよ。」

で、あいつとの写真を撮られてから一週間。

「久しぶりだな。」

「あぁ。」

特に変わらぬ毎日を過ごしていた。

夜は風呂上がりに一緒にゲームをしているし、俺が暇…でもないのだが、特に用がない日はあいつに連れまわされたり。

「夏休みの補習、もう少し人来ると思ってたんだけどな。」

「案外来ないもんだな。」

今日は学校で任意の補習がある日。

あいつには、補習があることは言ってあるので、連絡とかはしてこない…はず。

「…なんか、お前…疲れてないか?」

「そうか?」

まあ…そうかもしれない。

最近は、あいつに連れまわされた日は夜中起きて勉強してるし。

ほとんど寝ない日が続いている。

今日も寝てないし。

「あんまり勉強しすぎるなよ。 体調崩したら元も子もないだろ。」

「あぁ。」

勉強したくてもできないからこんなことになってるんだけどな。

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