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アイドル様の、ホントのお顔

第3章 ~REN~

「……RENからの伝言です。
『お前に拒否権なんてない。』と。」

「…………わかりました。」

ですよね。
ほんと、あいつ最低。

「隆…悪いんだけど、今度補習の内容教えてもらえるか?」

「へ? あ、あぁ…構わないけど…」

なんでこんなことに…

「大丈夫なのかよ?」

「……あぁ。」

っていうか、今日は補習があるって言っておいたよな?

俺にとってはこっちの方が優先順位ダントツで上なんですけど…?

「はぁ…」

教室にいる人間の視線を浴びながら、西さんの後をついて教室を出る。

「ねえねえ、あの人じゃない?」

「ほんとだ!! あれって、隣のクラスの金本君だよね…?」

教室を出ても、注目を集めるのは変わらないわけで…

「はぁ…」

今日はあいつに振り回されることはないと思ってたのに。

「どうぞ。」

「…すみません。」

車の扉を開けてくれた西さんに頭を下げながら、渋々車に乗り込んだ。

「「……………」」

車に乗り込み、スタジオに向かう間、西さんとの間に会話はなし。

俺…あんまり、この人と二人きりになりたくないんだけどな…

「…………」

最悪だ。










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