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アイドル様の、ホントのお顔

第3章 ~REN~

「はぁ…」

随分と面倒なことになったな。
まさか、雑誌に載るだけで校長の呼び出しを食らうなんて。

「遼馬!!」

「お兄ちゃん!!」

「!! 隆、綾…」

校長室を出ると、隆と綾が心配そうな表情を浮かべながら、駆け寄ってきた。

「大丈夫だったか?」

「あぁ…まあ…」

大丈夫…でもないけど、退学にはならなかったわけだし…

「なんて言われたんだ?」

「今回は大目にみるけど、次は覚悟しておけってさ。」

「そんな…」

雑誌に載るくらい、別になんでもないだろ。

「大騒ぎし過ぎだよな。 たしかに、校則厳しい学校だけどさ。」

「むしろ、いい宣伝になると思うんだけどね。」

「そんな方法で宣伝したくないんだろ。 うちはプライドが高いからな。」

たしかに進学校だが、そこまでこだわる必要あるか?

「それより、平気なのか?」

「なにが?」

「いや…お前、さっき呼び出し食らってたよな?」

呼び出し…?

「あ…」

ヤバい。

「………」

今日撮った写真載せられたら…

「チッ…」

不本意だけど、あいつに頼るしかないか?
雑誌に載せられたら、俺の人生終わる。

「はぁ~…」

仕方ない。 正直に、校長に言うか。
あいつには頼りたくないし。

「ちょっと、もう一回行ってくる。」

「え? ちょ、お兄ちゃ…」

「失礼します。」

二人に背を向け、今出てきたばかりの校長室に再び足を踏み入れた。

「「!!!!」」

「!! また君か。 まだ、なにか問題でも起こすつもりなんですか? 話は終わったはずですが…」

真っ先に突っかかってきたのは、学年主任。

「先ほど、話し忘れたことがあったので。」

「ほぉ…なんだね?」

これは、退学も覚悟しないとダメか…?

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