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「動くよ…」



そう言うと、武部さんがゆっくりと腰を動かす。


ずぷっ、ずぷっ、ズッチュ…



「あぅ……うん…あんっ」



「やばい…気持ちいい……」



私の身体の上下の揺れが次第に激しくなる。



「はっ…あっ…んんっ」



パン、パン、パン、パァン…!!!



「くっっ……!!!」



「はぁっっ――!!!」



ビュックッ、ビュププッ…



「…あ……」



「はぁはぁはぁ…」



私たちは２人同時に果てた。



目を細めながら、武部さんを見つめる。



武部さんは私の頭を撫でると、自身を抜いてコンドームの処理をする。



私の横に身体を倒して、私のまぶたに口づけを落とすと、武部さんは私を抱きしめてくれた。



「今、俺すごく幸せ……」



「私も…」



武部さんは私の頬を撫でながら私に言う。



「紫織ちゃん、俺のものになって。紫織ちゃんのこと絶対に泣かせたりしないから。大切にするし、いつも一緒にいる…っていうか一緒にいたい……」



「…………」



私が武部さんを選んでお兄ちゃんを裏切ったら、私はお兄ちゃんを永遠に失う。



私は何も答えられず黙って武部さんの顔を見上げる。



「…そんな顔しないで。紫織ちゃんを困らせたいわけじゃないんだ…。返事はいつでもいいから少し考えてみてくれないかな……？」



私は武部さんの大きな背中に自分の両手を回した。



「……少しだけ考える時間をください……」



「…うん、紫織ちゃん…大好きだよ……」



幸せすぎて涙が溢れ出た。