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秘密の兄妹

第13章 【好き】の自覚


「…ちょっと悠人!私のこと忘れちゃったの?美加だよ!今川美加!!」



……美加……?



聞いたことあるような……



「……ああ、美加か…」



「…っ、初エッチの相手の顔、忘れちゃうなんて信じられない!!相変わらず酷い男ね…!!」



…顔なんて覚えてねえよ…



抱く女はすべて紫織の顔を重ねて抱いてたから……



「まあ、でもいいわ!今でも好きな女はいないみたいだし。私のこともセックスの相手にはしたけど彼女にはしてくれなかった…。今まで【悠人の彼女】っていう肩書きを持った女はいたためしないもんね。」



「告白してきた女と身体の関係だけ持って、遊ぶだけ遊んだら私のときみたいにポイッと捨てて、たくさんの女、泣かせてるって噂だもん。」



「……で、今さら俺に何か用?俺に文句言いに来たかっただけ?」



「ううん、違う…」



美加は俺の腕に絡みつくと、ねだるような目で俺を見る。



「最近、私、彼氏と別れちゃって身体が寂しいの。悠人、私の相手してくれない?悠人とのエッチ最高に気持ちよくて忘れられないんだよね……」



「無理。他当たって…」


俺がそっけない態度でそう言うと、美加は俺の手を引っ張って自分の胸を鷲掴みさせる。



「やめろよ!!」



俺は美加の手を振りほどく。



「どうして!!昔はさんざん私とヤりまくったじゃない!!

私、悠人の頼みなら何でも聞いてあげたのに!

中出しだって何度もさせてあげたじゃない!!

それなのに悠人は私の頼みは聞いてくれないの!?」



「…うるさい。近所迷惑だから早く帰れよ…」



「嫌よ!!」



「…お兄ちゃん……」



紫織の声が聞こえて後ろを振り向くと、スーパーの袋を持った紫織が俺たちのことを見ながら立っていた。






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