秘密の兄妹
第3章 お兄ちゃんが分からない
「分かんないよ……お兄ちゃんが考えてること分かんない…」
「…………」
紫織は泣きながら俺を見上げる。
「お兄ちゃんが冷たいのか優しいのか分からない。
私のこと、どう思ってるのかも分からない…
何で私に酷いことするのか分からない……
お兄ちゃんが考えてること全然分からないよぉ!…ひっく…ひっく… 」
…紫織、それはお前が【妹】として俺のことを見ているから分からないんだよ……
一人の【女】として俺のことを見れば、俺の気持ちは簡単に分かる。
俺のことを【兄貴】じゃなくて【男】として見てみろよ…
そしたら楽になる……
俺は紫織の顎を掴んで、紫織に口づけをする。
「…んんっ…っ…」
「…紫織、ちゃんと口ひらけ…」
紫織は涙を流しながら口を開く。
俺は紫織の口内に舌を入れて、紫織の舌を絡めとる。
「んっ…ぅん……くちゅ…くちゅっ…」
紫織とするキスは、他のどんな女とするものよりも気持ちがいい。
俺は紫織の腰に片手を回して、もう片手を頭に添えると、しばらくの間…紫織との口づけを堪能した。
熱くて、甘い甘い…
……蜜のような味……
この甘い蜜を出して誘うこの子の虜にならずにはいられない……