吸血鬼系男子。
第2章 *第一章
そのルックスに、女子達は「かっこいいー」、「やばい」と黄色い声をあげた。
なかには、「狙っちゃおー」などという声もあった。
結局、外見なのか。
優しさとか面白さとか賢さなんてどうでも良くて
顔が良ければそれで良いのか。
私にはわからない。
「…小鳥遊怜。趣味はー…音楽鑑賞。……よろしく」
「ん!皆仲良くしてね。じゃあ小鳥遊くんの席は、橋本さんの隣ね!」
ええ…私の後ろの席だ。
ていうか橋本さん可哀想。
絶対女子に嫉妬されちゃうじゃん。
橋本さんは、大人しくていつも1人で読書しているような子だ。
特にいじめられてるとかそういう訳じゃなかったけれど、
あの男が隣に来たら、あの女子達ならいじめとか有り得るかも。
私も出来るだけ、関わりたくないなあ…。