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隣にいるのがあたりまえ

第2章 過剰なスキンシップ

スタッフさんに呼ばれてスタジオに入ると、見知った顔のカメラマンさんがいてそれに気付いた相葉さんが一目散に向かって行った。

「あー!庄司さんだー」

「お、相葉ちゃん!今日はよろしくお願いします」

「こちらこそ!いいの撮ってくださいよ~」

こんな短いやりとりでも、周りの雰囲気が一気に穏やかになるのが感じる。

「あ、二宮さんもお手柔らかにお願いしますね」

後ろにいる俺に視線を向けて含み笑いをしてくるこの人は、俺の苦手な人。きっと俺が相葉さんに好意を向けているのに気が付いているから。

一人で雑誌の撮影があって、カメラマンさんが庄司さんだった時に言われた事があった。

「二宮さんって相葉さんの事、ぶっちゃけ好きでしょ?」

「・・・・・はぁ?なんですか、いきなり」

お願いしますとか、お疲れ様でした以外にあんまり話した事がないのに、この日はいきなり話しかけてきて的確な事言ってくる庄司さんに恐怖を覚えた。

「俺、プロのカメラマンになって10年くらい立つんだけど、大体わかるんだよね。レンズ越しに今恋してんなーとか、片想い中なんだ、とか」

チラッと確認してくるのが、また俺を動揺させて楽しんでるようにしか見えない。

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