アタシとアイツ【短編集】
第3章 柔道部員(♂)×ソフトボール部員(♀) *リクエスト
学校指定の白い体操服に短パン
みんなと同じような恰好
なのにユウキは腕を組み
うーんとうなり始めた
「だめ!ちゃんとジャージ羽織って!」
「えっ!こんな真夏にジャージなんて持ってきてないよ」
急にどうしたんだろう
「か、風邪、引くじゃん?」
「引かないよ!暑いもん」
何か言いたそうなユウキ
あたしには言いたいことを誤魔化そうとしているように見えてならない
「どうしたの?」
あたしが聞くと、ユウキは顔を赤らめ
恥ずかしそうに顔を耳元に近づけた
「下着、透けてる」
「えっ!?」
あたしは慌てて両手を胸の前で組んだ
確かに今日着てる体操服はソフト部の先輩からもらったもので
長い間使っているせいか
少し薄くなってしまっている
顔が熱くなる
「あー!もう、髪も乾ききってないし」
先輩はそう言って顔を反らす
「どうしたのユウキ君」
すると、ユウキから思わぬ一言を言われる
「俺も、男なんだから」
えっ