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言葉で聞かせて

第2章 体調不良と猫

ベッドに横たえると、すぐさまキッチンに行って氷枕を持って戻る


「頭上げますね?」


軽く頭を持ち上げて下に氷枕を滑り込ませた
けど


普通の風邪ならこれで目が覚めるまで待っていて良いのだろうけど、栄養不足の場合はこれだけじゃだめだ


僕は携帯でかかりつけのお医者様に電話をした
すぐに来てくれるというので部屋で待つ


暫くするとインターフォンが鳴り、お医者様が来たことを告げた

部屋まで招き、千秋さんを診てもらうと


「栄養失調ですね。それによる免疫低下で風邪を引いただけでしょう。少し点滴をすれば大丈夫です」
「そうですか。ありがとうございます」


点滴をして頂いてから代金をお支払いして、お医者様はお帰りになった


ひとまず安心かな


まだ苦しそうな顔を浮かべる千秋さんの額に浮かんだ汗をタオルで拭うと表情が少し緩んだ


なんだか本当に、年上には見えないな……
小さな子供みたいだ


ふふ、と小さく笑い声を漏らして頬を撫でる
すると


千秋さんが身動ぎして、僕の手に擦り寄ってきた


あぁ
可愛い

猫みたいだ


また少し笑いを漏らしてから、布団を首までしっかり掛けた


1日お休みをいただいたから、目が覚めるまで横に付き添っていようかな

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