
言葉で聞かせて
第9章 鳴き声、泣き声
そんな考えを心の中に止めておける筈もなく
「お前さ……それって自分でも解決出来ねぇか?」
とつい口に出してしまった
ストレートな聞き方に驚いた顔をした流は俺が悪いことでもしたように俯く
「そう、ですか……?すみません……」
今にも泣き出しそうなほど下を向いた流に若干苛つきつつも「悪かったよ」と一言
俺は一瞬腕時計に目をやった
存外早くに相談が片付いたため仕事まではまだまだ時間がある
「……軽く飯食ってくか。奢ってやるから、なんでも食えよ」
「え……いいんですか!?」
「いいよ、別に」
煙草に火をつけて深く吸い込む
あーーめんどくせ
やっぱ来なきゃ良かったな
くそ
「そういえば敦史さん、映画好きって言ってましたよね。これとか好きですか?」
そう言って机の上に差し出されたDVDは俺がもともと好きだったけど手に入らなかったもので
「は!?まじ?すげぇ!流こんなの持ってんのかよ」
「えへへ……僕もこれ好きなんです」
「へぇ、趣味合うな」
嬉しそうに微笑んだ流は少し緊張した面持ちでこう言った
「あのっ……良ければこれ差し上げます」
「……は?」
「どうぞ」
いやいやいやいや
「お前さ……それって自分でも解決出来ねぇか?」
とつい口に出してしまった
ストレートな聞き方に驚いた顔をした流は俺が悪いことでもしたように俯く
「そう、ですか……?すみません……」
今にも泣き出しそうなほど下を向いた流に若干苛つきつつも「悪かったよ」と一言
俺は一瞬腕時計に目をやった
存外早くに相談が片付いたため仕事まではまだまだ時間がある
「……軽く飯食ってくか。奢ってやるから、なんでも食えよ」
「え……いいんですか!?」
「いいよ、別に」
煙草に火をつけて深く吸い込む
あーーめんどくせ
やっぱ来なきゃ良かったな
くそ
「そういえば敦史さん、映画好きって言ってましたよね。これとか好きですか?」
そう言って机の上に差し出されたDVDは俺がもともと好きだったけど手に入らなかったもので
「は!?まじ?すげぇ!流こんなの持ってんのかよ」
「えへへ……僕もこれ好きなんです」
「へぇ、趣味合うな」
嬉しそうに微笑んだ流は少し緊張した面持ちでこう言った
「あのっ……良ければこれ差し上げます」
「……は?」
「どうぞ」
いやいやいやいや
