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言葉で聞かせて

第9章 鳴き声、泣き声


「はぁ……」
「敦史、溜息」


思わず漏れたため息に悠史から戒めの言葉が出た


「悪い……」
「ほんと、「悪い」だよ。敦史のせいだからね」
「あ?俺のせいかよ」


俺が反抗しようとすると悠史は俺を強い視線で睨んだ


「千秋さんのご飯食べられなくなった。こんな時間にわざわざご飯作ってくれてるのに」
「あー……それは悪かった……」


俺だって千秋の飯食いたい気持ちはあんだよ
……今日は流と飯行こうとしてたけど


俺たちが店を出ると先に出ていた流と内藤がこちらを見て微笑んだ


「聖夜さん!早く!行こ?」
「流星さん、今日のお店本当に良いところなんですって」


俺たちの腕に絡みついたそいつらはぐいぐい腕を引っ張る


なんか流押しが強くなってねぇか?
つか、俺人にベタベタ触られんの好きじゃねぇんだけど


「「はぁ……」」


今度は悠史とシンクロしたな
溜息



到着した店は有名な三ツ星レストラン

「ここだよ!入って入って!」と背中を押す内藤を腕をつかんで止めた


「おい、内藤!」
「んぁ?なぁに?流星さん」
「ここってそんな簡単に予約取れんのか?つか、こんな時間までやってんのかよ?」
「大丈夫大丈夫!」

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