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言葉で聞かせて

第9章 鳴き声、泣き声


手がちゃんと届かないから、指先だけで頬を撫でると千秋さんは嬉しそうに微笑んだ

そしてもっと撫でろ、と言うように少し上にズリ上がって手のひらに頬を擦り寄せてくる


猫だな、本当に
可愛い


身体ごと上に上がってきた千秋さんは僕にキスをしてくれた


「ぅん……ふ、んちゅ……っ」


ゆっくり離れた千秋さんに、本音を呟く


「千秋さん……もっと……もっとキスして、千秋さんの唾液を飲ませて下さい……僕の一部にして……?」
「!」


けど言ってからやばい、と思った


唾液を飲ませてとか
気持ち悪いかも

つい頭がぼーっとしちゃって……


「ちあーーっ」


千秋さんすみません、冗談です
と言おうとした口は千秋さんの口に塞がれた


え、なんで
キスしてくれてる?
え……!?


僕の内心の焦りとは裏腹に、千秋さんは要望通りキスの合間に唾液を流し込まれる


やば
ちょっと、ほんと

イきそ……


「ん、んん……ん……」


コク、コク、と喉を鳴らしながら飲み込むと千秋さんが離れた


「あは、悠史さん顔真っ赤。可愛いですね」
「ぁ……っう……」


可愛い、なんて言われて触れるだけのキスを落とされる


赤くもなるよ……!!

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