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言葉で聞かせて

第9章 鳴き声、泣き声


手が緩んだ隙に千秋さんの手を退けて裏筋に舌を這わせる
そのまま先端から咥え込み、唇で扱きながら吸う


「ぅん、んん……ふ……」


それをしばらく繰り返せば疲れ切っていた千秋さんの限界は近く、その日三度目の絶頂を迎えた


「は、ぁぁあっ……」


コプ、と溢れるように僕の口に流れ込んできた液体を喉の奥に流し込む


やっぱり少し薄いな


その味に今日の情事を思い出して微笑む


「〜〜っ」


千秋さんの横に寝転んだ僕の腕の中にする、と入ってきた千秋さんが僕の胸を真っ赤な顔をしながら叩いた


この赤い顔も、今日だけで何度見たかな


「ふふ、どうしたんですか?恥ずかしかったですか?」
「恥ずかしいです……普通はっ……」


両手の拳を緩めて僕の胸に顔を埋めた千秋さんの髪を手ですく


「今日は疲れましたね。身体は大丈夫ですか?」
「ん……大丈夫です」


頭を撫でられて心地好さそうに目を細める千秋さんが愛おしくて少し抱く腕を強めた


「さあ、今度こそ本当に寝ましょう」


布団を肩まで引き上げて肩をぽんぽん、と叩くと「んー」と唸った千秋さんが目を擦る


「おやすみなさい」
「おやすみ、なさい」


寝ぼけながら僕の腕の中に綺麗に収まった千秋さんに僕は幸福感いっぱいで、今日はいい夢を見れそうだなんて思いながら目を閉じた

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